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斧と鉈_オノとナタ

 
 



キャンプ暦、


年数だけで言うと、たぶん40年近く 



ようやく焚き火に着手しようと重い腰を上げることにしました





何をするにも

道具から入るおじさん (*≧ε≦*)ノ彡☆






今日のお題は 「オノとナタ」








薪を割る道具として


ナタは福山で買ってきて ☆←

オノはお客さんから頂いた


ってとこまでが、前回の話し


IMG_2507[1]


この、先っちょに角があるナタは


海老鉈_エビナタ と言うらしい






斧も鉈も_柄を短くして携帯性を上げて単車に積みたい


のと、


斧がサビだらけで刃こぼれしてるので


研いでくれる店を探していたら




福富にある少しディープな店を発見したので入店


年季の入った店らしく、奥から結核かと思うくらい


ひきつけ起こしそうなほどの咳をしながらジイサンが出てきた



IMG_8107.jpg




飛び込みの一見さんで来たので

斧の写真を見せて研げるか聞くと


問題ないそうなので日を改めて預けることにします




オノを見つめるジイさんの眼差しと


ジイさんの手、職人の手だったのよ


自分が信じるのは、評判や口コミじゃなく

自分が見て感じて確かめたカン



なので、失敗したら自己責任



今時は、なんでもかんでも人のせいにするけど

それじゃ日沈む処の天使と一緒になるよ






ここのジイサンの手は、ジイサンがやって来た事が刻まれていた













ついでに柄を短くできないかも相談したら

なんとかしてくれるそう





そして調べ物



斧に掘り込まれている3本の溝




IMG_2635[1]







偶然出来たキズじゃなく

明らかに掘り込まれているので気になったんです








斧に刻まれた溝は信仰的な意味を持っているらしく




IMG_2636[1]






樵(きこり)の作業を見守る


山の神様への信仰の産物らしい










三本の線は「ミキ」で「神酒」を表し(御神酒[オミキ]のこと)

四本の線は「ヨキ」で「四気」(又は 「四大」)を表すらしい

四気とは、太陽・土・水・空気…木を育てる気のこと。

   四大は地水火風のこと。

   また、斧を "よき" と呼ぶのもこのことに由来するよう



伐採する前に斧を樹にたてかけて、山の神様が与えた樹木

  (他の生き物も含めた命)を使わせていただくことへの感謝と

  伐採の許可、作業の安全を祈ったという


  
また、大木が倒れてきても「身=3」を「よける=4ける」、

  という縁起担ぎ・言葉遊びの意味があるとも言われているそうです







洋斧にはない

和斧ならではのエピソードがありました








勉強になりますよね~♪




t_yodogawa.jpg




それでわ、サヨナラ♪


サヨナラ♪



サヨナラ♪







って、まだ終わらないし  (((( *≧∇)ノノノ 




洋斧の雑学で知ってるのって

金の斧と銀の斧くらいやもんな



youono.jpg



落としたのが金の斧か銀の斧かを問われたら



「ワタシが落としたのは、女神様でございます」















万が一、このような女神様が現れたら


ダッダーーーーン!


ボヨヨンボヨヨン♪


dadanboyoyon.jpg



「ワタシが落としたのは、金の斧でございます」










オッサンの活動力の源は


すべてヨコシマである



















一つ雑学を学んだところで、


研ぎが終わって


全長も希望通り8寸ほどに短縮されて返って来ました


爺さんナイス♪


IMG_2750[1]


研ぎ+柄の詰め=1200円




ビックリするほど安く

ほぼ希望通りの出来栄えに大満足です



自分で包丁・ノミ・カンナを研ぐ砥石は持っているけど

こんな斧を研いだら一撃で使えなくなるので

今回は研ぎ屋さんの世話になりました








柄を取り替えなかったのは

斧が持つ50年以上の歴史を重んじたからです





うちの手斧にある溝は

先の3本と4本じゃなく、両面3本でした



IMG_3002[1]



IMG_3003[1]







なので、片面三本の線は「ミキ」で「神酒」

反対側の三本の線は 「陸・海・空」 とします♪










次は

サヤを作ってもらうために、

後楽園の畔にあるアナザーフェイスへ持ち込み ☆←


DSCN3472.jpg



ちびパンの取っ手を作ったのを覚えてくれていました ☆←



DSCN8853.jpg


一枚皮の時が一個1500円_一年で朽ちる

二枚皮にバージョンアップしたら一個_2000円

2017年から二枚皮を使ってるけど今のところ問題なし




初号機の一枚皮取っ手は、


100円ライターカバーに自分でアレンジ ☆←


IMG_2880[1]


自分はタバコを吸わないし、

キャンプにはバーナータイプを持っていくので

基本的に出番なし (T▽T)ノ_彡☆















2016年と2017年の訪問時に2匹いた子たち



DSCN3539.jpg



一匹は死んじゃったらしく、今は一匹だけおりました





んで、店主にとって初めて作る斧のサヤらしく

型紙を何度も作り直して試作_フェイスブックにアップしてました



ono_saya_1.jpg


ono_saya_2.jpg


ono_saya_3.jpg



金物が全部隠れちゃダメなのよ

斧の金属部が見える箇所がないとダメなのよ



全部隠れてしまったらパンツになる















オーダーは

単車に積むので金物部位は隠したいが

部分的に見えるとカッコイイと思ってる

出し入れが容易で刃先でちぎれない丈夫な物







ちなみに、金額は出来上がってからのお楽しみ♪


ここをガタガタ言うとロクな物ができないことくらい承知


作家でありクリエイターの店主に一任してます
















最終的に、ニンジャのエンジン部分

こんな感じをオーダーしました




GPZ900R_ono.jpg



先ほどのパンツに鉛筆で

「これくらい金物が見えるようにして欲しい」









ono_saya_5.png






最終的に


自分が求める着地点に辿り着いてきたようです



ono_saya_6.jpg









そして、出来ましたと連絡があって

引き取りに参りましたのが


このサヤ


IMG_3005[1]



IMG_3006[1]



試作段階にあった、刃先のステッチがなくなったのは

刃が擦れて糸が切れるからだそうです




ブラボー♪♪


サヤのお値段_8000円 (_≧Д≦)ノ彡☆ばんばん



これが本当の ” お値段以上 ”



このデザインをパクって、

薄っすいカチカチの合皮を使って

超特売で商品作って売るのは ”日沈む処の天使”

彼らに任せておきましょう♪





本物が持つ重み


日本の伝統文化って分業で成り立ってるのよ



その分業の技術を粗末に扱ってきた結果が今の日本国









タダで頂いてきた斧を研いで柄を詰めてもらって  1200円

サヤを皮のワンオフで作ってもらったら  8000円



店主はずっと 斧カバー って呼んでたけど

洋斧だったらカバーだろうけど

和斧はやっぱり_鞘:サヤ








なんじゃかんじゃと、ほぼ一万円



全部が隠れてしまったらパンツと一緒なので



デザインのポイントは



IMG_3004[1]




” チラ見せ  ”





” ボディライン  ”





そこに究極のエロスがあるわけです





全部見えても、全部隠れていてもダメなのよ






男はチラ見せがドキドキするのね♪




モロ見えもモロ隠しも萎えてしまう






今回、改めて思ったのが



自分がオノを写すアングルは


すべて横向きに対して


アナザーフェイスの店主は ほぼ縦向き



ono_saya_7.jpg




なんとなく、和と洋の感性の違いのような気がしますね





自分が斧を横向きに捉えるのは


魚料理で頭が必ず左側と同じ


魚料理がタテ向きに出てきたらビックリするでしょ_?






一部、右で映ってるのは柄の部位に名前が書いてあったから







自分はサヤと呼び続けるのに


店主はずっと 「カバー」 ってのも和と洋の違いかもしれません













そうやって出来上がった手斧のサヤですが

ワンオフなので金額は全く気にしない






これ一本あれば、


キャンプで焚き火の薪割りが出来る









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ちょっと待て







福山で買ってきた 鉈_ナタの方はいつ使う_?



IMG_3007[1]





単車キャンプは斧_オノ


車キャンプに斧_オノ と 鉈_ナタを持って行こう♪




ビフォーアフターすると


オノがだいぶコンパクトになってるのが分かると思います



IMG_2507[1]










鉈の柄は詰めずに現状のまま使うことにします







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Comment 8

2022.03.08
Tue
07:14

じぇいる  

斧の研ぎも素晴らしいですが鞘もまた美しい仕上がりですね!
斧の溝ってなんであるのか昔から気になっていましたがよく分かりました。
金太郎かなんかが持っているのも確か3本くらい溝がありましたよね^ ^

2022/03/08 (Tue) 07:14 | REPLY |   
2022.03.08
Tue
08:28

ひびき  

むらさんへ

これって、ある意味、究極の趣味の世界ですな~
自宅には、ナタはあるけど、斧はありません。
ナタは、年に一度、町内一斉清掃が出番です。

2022/03/08 (Tue) 08:28 | EDIT | REPLY |   
2022.03.08
Tue
09:23

もりおじさん  

こんにちは
職人さんに研いでもらい
見違えるように蘇りましたね。
そういえば、私の母は昔和裁をしてまして
裁ちバサミは何時も職人さんに研いでもらってたことを思い出しました。
今では研ぎ屋さんって少ないんでしょうね。

2022/03/08 (Tue) 09:23 | REPLY |   
2022.03.08
Tue
09:29

小々次郎  

おはよーございます

洋斧は研ぐのもちょっといい加減な感じなんですよね
この研ぎはすばらしいですし 安すぎです
鞘も一点もので誇らしいです^^

2022/03/08 (Tue) 09:29 | REPLY |   
2022.03.09
Wed
07:05

むらさん  

Re: じぇいるさん

 
斧を研いだのは

たぶんぐるぐる回る砥石かなーって思ってます

チュィーーーーンって一撃で研げるヤツ


斧のみぞ

自分も勉強になりましたし、昔の人を尊敬しなおしました

2022/03/09 (Wed) 07:05 | REPLY |   
2022.03.09
Wed
07:09

むらさん  

Re: ひびきさん


義父の納屋にもボロボロのサビだらけのナタがあったと思います

もう、もらう訳にはいきませんからね(笑)

2022/03/09 (Wed) 07:09 | REPLY |   
2022.03.09
Wed
07:12

むらさん  

Re: もりおじさん

 
自分も子供の頃は研ぎ屋のおじさんがスーパーのほとりにやってきて

商売してました

自分の母方の祖母も和裁してましたよ

和裁教室開いて先生してました

足踏みミシン使ってましたね、、、懐かしい

婆さんのハサミは何でもめっちゃ切れるから子供のオモチャにして

いつも怒られてました

2022/03/09 (Wed) 07:12 | REPLY |   
2022.03.09
Wed
07:14

むらさん  

Re: 小々次郎 さん

 
えーのんできました♪

ナタの鞘も作ってもらおうと思ってます

刃物を研いでくれる研ぎ屋さんって

ほんと見なくなりました

2022/03/09 (Wed) 07:14 | REPLY |   

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